【小説】睡蓮が咲いた。1
こんにちは!あいうまです!!
Prologueの続きを公開します!
軽くキャラ紹介をしてから本編です。
主人公:東坂 蓮也(とうさか れんや)
内気な性格のせいでいじめられている。そんな彼を唯一救っているのは…
???:水縁 雫(みずへり しずく)
家が貧乏で家ではとても苦労をしている。言いたいことは言うようにしているため意外とストレスがない。
※注意※
・この作品にはショッキングな内容が含まれます。閲覧には十分注意して下さい。
・この作品はフィクションです。
・この作品の著作権はあいうま(iUMAYuiKanon)が所持しています。
1 僕と水縁さんの話
小学二年生の僕はいじめられている。原因はないわけでもない。だから虐められても仕方ないんだ。
人と話そうと思うと声が出なくなって、元々目つきの悪い僕は睨んでしまう。別に睨んでいるつもりなんてないんだけれど、鏡で見てみたら確かに睨んでいるみたいになっていた。
そんな不気味な僕をみんなは怖がって、避けたり、化け物扱いするんだ。「口なしおばけ」って。
悪霊退散とか言ってバケツの中にたっぷり入れた水を僕に思いっきりかけたり、無理やり目隠しさせられて、女子トイレに入れさせられたり。幸い女子トイレには誰もいなかったから何も起こらなかったけど、「女子トイレに入った変態な化け物」という2つ名をつけられたりした。
だから僕は学校に行きたくなかった。それでも学校には休まずに行った。
なぜなら、僕に優しくしてくれる女の子が1人だけいるからだ。
僕は基本的に人と話すのが苦手だけど、女の子と話すのはもっと苦手だった。
それでも、登下校では僕から守ってくれたり、今日楽しかったこととか色々話してくれるその子とは、少し緊張するけど何とか話すことはできる。
今日ももう下校の時刻。地獄からやっと解放される時間。
その子はいつも裏門で僕を待ってくれている。正門だと皆が「化け物の使いだー」とか言ってからかうからだ。
「今日バケツで水かけられてなかった?何で抵抗しないの」彼女は僕が今日されたことをはっきりと言ってくる。でも必ず励ましてくれるからいいんだ。「まったく…辛い時はうちに来てね!ココア作ってあげるから!」と。
でも、彼女が僕なんかと関わっていて虐められないかどうか不安なんだ。
それをこの前、本人に言ったら「人を馬鹿にする人と関わらないで済むなら私はそれで十分だから、そんなことはもう言わないで」と言われてしまった。
まだまだ僕達は子供なのに、この子はとても大人だなと思う。
そうして人と関わるのが苦手な僕も、徐々にその子と一緒に話したり出来るようになっていった。その子は僕の唯一の大事な友達で、尊敬してる。
彼女も、あれだけ虐められても学校に来れる僕を尊敬しているらしい。
でも僕は彼女がいなかったら学校には来れてないだろうし、別に僕がすごい訳でもないんだけどな。
そんな彼女の家は貧乏で、カツカツの生活を送っていた。
それに比べて、僕の家は普通よりちょっとお金があって、お小遣いを毎月1000円貰ってる。
そのお金を使って、一緒に駄菓子屋に行ってお菓子を買って食べたりした。
そして、お小遣いを貯めてその子を水族館に誘うことにした。その子は魚が大好きらしく、よく図書室の図鑑や難しそうな本をよく読んでいた。
そんなことを考えていたらもう家の前まで来てしまった。
「あ、あのさ。明後日って空いてるかな?」
話せるようになったとは言えまだ快調ではない。
「んー。空いてるけど何ー?」
彼女はいつも通り駄菓子屋に行くのかなと言うような口調で返事をした。
「えと…お小遣い溜まったから隣町の水族館まで一緒に行かない?ほら、前にお魚好きって言ってたから」
瞬く間にその子の瞳は輝いた。
「え!いいの!?でも蓮也のお金いつも使ってもらうの、悪いなって思ってるの……」
すぐにしゅんとしてしまった。
「い、いいから!僕、いつも水縁さんに助けて貰ってるから恩返しがしたいの…」
「そんなそんな、私なんてずーっと自分の事ばっかり喋ってて申し訳ないと思ってるよ?」
「僕は自分の事をはっきりと喋れないから水縁さんに憧れてるよ」
あ、憧れてるって言っちゃった。これじゃまるで告白じゃないか。きっと僕は耳まで真っ赤だろう。
「そう?そういってくれると助かるよ」
彼女は素直だ。
僕の言った言葉を真正面から受け止めて言葉を濁すことなく答えてくれる。
「じゃあまあ、お言葉に甘えて」
ニコニコして答えた。ばいばいと言いながら彼女は家に入った。
明後日が楽しみだ。
©iUMAYuiKanon
どうでしたでしょうか!え?別作品じゃねえかって?まさかー
正直文章力もないし面白いかどうかなんてわかりませんが、何かしら感想をいただけたらと思います!
アンチテーゼも歓迎します!←きっと心が折れるのでやっぱりやめてください。
ちなみに「2 お魚フェスティバルだね!」は三部構成になっていますのでお楽しみに~